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多ジャンルオタクの推し曲レビュー2023上半期

 

こんにちは、多ジャンル横断型オタクです。

多ジャンルオタクの半年は、推しのリリースを追っているうちにあっという間に過ぎていきました。基本的に推しの曲と気になった数曲しか聴かないタイプなのでかなり偏りのあるレビューではありますが、暇で暇で仕方がないという物好きさんがいれば読んでみてください。すみません、何のタメにもならないのに時間だけ奪ってしまうことになるので先に謝っておきます。

※リリース日昇順

 

すまん犬 / わーすた

作詞・作曲:鈴木まなか 作曲・編曲:Hiroki Sagawa

わーすた(WASUTA)「すまん、犬。」(Sorry, doggy.) - YouTube

元わーすたプロデューサーのまなか先生による久々の新曲。まなか先生の曲は、絶対この人にしか書けないなっていうクセの強さが好き。今作も相変わらずのトンチキ、なのによくよく聴くと良い曲、という絶妙なバランスが最高。『昔、とある婆さんが』から始まる歌詞書ける人、他にいる?(いねえよな〜?!)まなか先生の曲は、Kawaiiとシュールリアリズムは紙一重なんだなということを思い出させてくれるので良い。わーすたは猫耳を売りにしているグループなので、「猫絡みの曲が多いけど思い返すと犬のことあんま歌ってなくてすまん」というコンセプトからして優勝。リリイベにも3回ほど足を運んでこの曲が育っていく様子を見てきたので、そういう意味でも思い出深い曲です。サビの『意地悪ばかりしちゃってほんと、すまんな』のメロディラインの気持ち良さに気づいたあたりからもうこの曲の虜。MVも狂ってるので良かったら見てください。かわいいは狂気。

 

today is まにまに / ZiDol

作詞:kento fukaya 作曲・編曲:馬瀬みさき

【MV】ZiDol「today is まにまに」 - YouTube

私が男性ブランコ浦井さんに沼ったアメトーークの「『言ってる意味わかる?』事変」(※詳しくは「浦井 アメトーーク」で検索)あたりでリリースされた曲。これまでにも芸人アイドルグループというのは幾多も誕生してきたのですが、ZiDolは力の入れ方が"本気"なんですよね。作編曲をプリキュア楽曲も手掛けている馬瀬みさきさんに頼んでいる時点でただの芸人アイドルグループじゃない。作詞はプロデューサーでもあるピン芸人のkento fukayaさんが担当していて、こちらもかなり良い。サビの『チュチュチュチュイチュッチュッチュイ』のキャッチーさは他のアイドルグループが嫉妬するレベルの名フレーズ。ちなみに振り付けもかわいい。浦井さんのぎこちないけど真面目さが伝わるダンス、大好きすぎる。正統派アイドルソングのように見えて、「衣装の丈が短すぎる」とか「ケツ(ニッポンの社長)の世界一短いソロダンス」とか、ちゃんと笑いどころを忘れていないところもポイントが高い。持ち曲3つともいい感じに中毒性が高いので、次曲のリリースも今から待ち遠しい。

 

常勝アミーゴ / THE KEBABS

作詞・作曲:田淵智也 編曲:THE KEBABS

常勝アミーゴ - YouTube

ケバブスも今季EPを出したので5曲ほどリリースしているのですが、こちらで。EPの表題曲ではないけれど、ド直球で馬鹿馬鹿しいのに何故か泣けてくるところがケバブスらしい曲だなと思って選びました。歌詞だけ見るとびっくりするほどダサいのに、曲に乗せるとこんなにかっこよくなるのかっていうケバブスマジック。あとボーカルの佐々木さんの天性の声の良さがずるい。『ピンチをピンチと思わなければずっとチャンスだろ』に垣間見える田淵イズムがたまらなく好き。たったワンフレーズで人を勇気づけられる作詞センスにおいて、田淵さんの右に出る者はいないと思っています。

 

LADY / 米津玄師

作詞・作曲・編曲:米津玄師 編曲:mabanua

米津玄師 Kenshi Yonezu - LADY - YouTube

流行り物が得意じゃないので、米津氏の曲はいいなと思いつつ「みんなが好きだから好きじゃない」と逆張りし続けてきたのですが、これはそんな邪な感情を跳ね除けるくらいの良曲。最初に知ったのはジョージアのCMで、「めっちゃ好き!」と思って調べたら米津氏の仕業だったので、素直に観念しました。メロディーラインの美しさは去ることながら、なんたって詞が良い。この歌詞の主体、かわいすぎる。長年連れ添った相手に『あの頃みたいな恋がしたい』って言われてみたい、とても。そんな予定はないのに、結婚式の最後のムービーのBGMとして流す妄想をしては勝手に泣いている日々です(やばい)。MVもいいですよね。スタイルいい人って、適当に揺れてるだけで様になるのずるい。

 

Lily / Ringwanderung

作詞・作曲・編曲:きなみうみ

Ringwanderung [ Lily ] Music Video - YouTube

リンワンは今年に入ってから推し始めたアイドルグループです。YouTubeに上がっていたMVで知って、歌唱力の高さに惚れ込んで現場に足を運んでみたところ生のパフォーマンスがとにかく良くて、ズブズブと沼に浸かっていきました。最新作であるこの曲は、いい意味でアイドルらしくないメロウな曲調にリンワンの歌唱力の高さ、音域の広さが活かされている傑作。『ビール』や『チューハイ』というワードを等身大で歌えるのも大人アイドルであるリンワンならでは。彼女たちの場合、アイドルというよりアーティストと言った方が適切なのかもしれない。アイドルという言葉を見下しているわけではなくて、世間一般が想像する"アイドル"の枠にはめられてしまうのはもったいない、そんなグループ。この曲の生パフォーマンスを先日拝見したのですが、音源より生のが上手くてびっくりした。そんなことある?生の声量と熱量でオーディエンスを圧巻させるグループだと思っているので、今後も定期的に現場に通いたい推し先です。

 

かすかでたしか / DIALOGUE+

作詞・作曲:田淵智也 編曲:広川恵一(MONACA)

DIALOGUE+「かすかでたしか」Music Video - YouTube

DIALOGUE+は今季、アルバムも出しているのですが個人的に一番好きだったのはこちら。最近のDIALOGUE+って超絶技巧みたいなとにかくアップテンポかつ難解な曲が多くて、それがウケているところがあると思うのですが、実はこういうスローテンポな曲が強みなんじゃないかと個人的には思っています。サビのユニゾンが本当に綺麗で涙が出る。芸術の域と言っても過言ではない。こんなに高音域で伸びやかな歌声を出せるって普通のアイドルグループだと多分難しくて、声優ユニットならではの喉の強さに圧倒されます。

田淵Pって、人に高音域を歌わせたい性癖があると勝手に思っていて、その性癖が存分に感じられる点でも好きな曲です。田淵P、自分たちの曲でも裏声コーラスとか平気で入れるからすごい。ライブでも生コーラスで音程外さないから更にすごい。ちゃんと自分にも厳しい人だから推せる。

 

Numbness like a ginger / UNISON SQUARE GARDEN

作詞・作曲:田淵智也 編曲:UNISON SQUARE GARDEN

UNISON SQUARE GARDEN「Numbness like a ginger」MV - YouTube

本日3度目の田淵智也氏。しょうがないじゃないか、好きなんだもの。ユニゾンも今季アルバムを出しているのでその中からリード曲を。全曲好きなんですが、やっぱりリード曲は別格。初聴から好きな曲ではあったのですが、4月に行われたリアルイベント内で流れていた限定映像でのパフォーマンスが良すぎて、より好きになりました。ドラムが本当にすごくて。とにかくすごいんですよ、鈴木貴雄さんのドラムって。魂のこもった演奏ってよく言うけど、貴雄さんの場合は魂そのものが演奏していると言うか。感情揺さぶられまくって、周りにたくさん人がいたのに普通に泣いた。これまでも貴雄さんのドラムの凄さはわかっていたつもりだけど、この曲はレベチ。ラスサビのドラムを是非聴いてほしい。この悲痛なまでに感情的な音に泣かされました。そしてその音に応えるような斎藤さんの声音もギターも、田淵さんのベースも最高。そろそろUNISON BEAUTIFUL GARDENに改名した方がいい。

 

ドキメキダイアリー / asmi feat.Chinozo

作詞・作曲・編曲:Chinozo

ドキメキダイアリー - asmi feat. Chinozo (Official Music Video) - YouTube

asmiちゃんは去年の音楽番組で初めて見た時にビビッと来たと言うか、天才だなと思ってから気になっていて、この曲もテレ東の音楽番組で初めて聴いた時から大好き。リズム感もあって音程の合わせ方も抜群に上手くて、何より透明な声質に一耳惚れしました。この曲も緩急が激しくてめちゃくちゃ難しいはずなのに、完全に自分のものにしつつ余裕綽々で歌っているのが本当にすごい。今放送中のポケモンの主題歌らしいのですが、この曲自体が起承転結のあるストーリー調になっていて楽しい。サビに向かって徐々に晴れ間が差し込むような歌詞・リズムをasmiちゃんがしっかり読み取って表現しているのが素晴らしい。週末やっとリリイベに行けそうなので楽しみ。

 

No.1 / DB芸人×プピリットパロ

作詞:R藤本 作曲:福 編曲:プピリットパロ

DB芸人×プピリットパロ「No.1」(Official Music Video) - YouTube

サムネかっこよすぎじゃない??ベジータ様(推し)のプロ顔負けの作詞センスが光る、DB(ドラゴンボール)芸人とプピリットパロのコラボ企画の最新作。毎回、遊びにしては曲もMVもクオリティが高すぎるでお馴染みのコラボですが、今回も良い。大人が本気で遊ぶとこんなにかっこ良くなれるんだぞということを教えてくれる。詞が良いのはもちろん、プピリットパロさんの演奏がたまらなくかっこいい。イントロのワクワク感最高。プピリットパロさんもスリーピースバンドですが、スリーピースとは思えない音の重厚感。3人とも抜群に上手いのが素人でもわかる。プピリットパロさんの曲は、とにかく派手で盛り上がるサビが王道アニソン風で大好きです。ベジータ様のブログによると「ドラゴンボールという名前を借りている以上、金儲けをする意図はないのでニッチなエンタメとして楽しんでほしい」とのこと。ブレなさすぎて惚れる。メイキングも良いので興味を持った方はアイデンティティのチャンネルから是非。Bメロの一人ずつアップになるところ、編集じゃなくて人力でやってるのすごすぎ。

 

あなたと / 20th Century

作詞・作曲・編曲:山内総一郎 編曲:桑田健吾

20th Century / あなたと MV - YouTube

トニセンも今季だけでたくさんリリースしていたのですが、中でもこの曲を選びました。作曲はフジファブリック山内総一郎さんなのですが、トニセンをわかりすぎているというか、良さが引き出されまくっている。優しくてあったかくて、トニセンの包容力を感じられる曲。サビの長野くんの歌声が好きすぎて泣く。あと、ラスサビの全身全霊ユニゾンで涙腺決壊する。今のトニセンが歌うから意味があるし、トニセンのこれまでの軌跡があるからこの曲はエモーショナルに聴こえる。トニセンが歌い続ける道を選択してくれたことと、こんな名曲に出会えたことにこちらこそ「ありがとう」と言いたい。早くライブで聴いて泣き崩れたい。まだまだ最高を更新し続けてくれるトニセンの今後が楽しみ。p.s. MVの長野くんのツナギ姿が爆イケなので絶対に見てください。