夢と知りせば醒めざらましを

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LIVETOUR V6 groove 9/5(日)福岡公演感想

 

先週、V6解散前ラストツアーの福岡公演に行ってきた。奇跡的に自名義でご用意されたものの友人みんな全滅だったため恐らく、、、あ、この先は受け入れきれないので言うのはやめとこう。

 

レポはいつも1曲ずつ書いていたが、今回は11/1に配信を控えているため全体を通しての感想というテイで書いてみる。4年の間に世界変わりすぎでは。

 

◇◇◇

 

開演の1時間前くらいに会場のマリンメッセ福岡に着き、それから外トイレの行列並んだりとか同行の友人と写真撮りまくったりとかしているうちにやっとコンサート来たぞ~~~!!!感が沸いてくる。4年振り。前回は大学生だったことを思うと歳を取った。この時はまだしんみりとかはなかった。楽しんでやるぞ、という気持ちの方が勝っていた。

 

まず座席について。チケを受け取ったときに「スタンド1X列」と見えたので友人とスタンドか~しょうがないよね~なんて言いながら暗い会場の中たどり着いて振り向いたらバクステどーん!な席。前回のツアーの時、血眼で探し求めてたバクステど正面。メンバーとの距離の近さよりとにかく演出を真正面から見たい!派なので席に着いた瞬間から最高を確信。

 

V6のコンサートでは毎回開演の5分前になると「ぶいしっ(パンパン)ぶいしっ(パンパン)」というコールが始まるのだが、今回は声が出せないため(パンパン)だけが鳴り響いていた。(パンパン)だけでリズムが揃うのがもうさすが20年超えのグループの絆という感じ。

 

開演前はV6が出てきただけで泣いてしまうなと思っていたけれど、思いのほか冷静で「あ、終わりが始まってしまった」などと思いながらペンライトをしっとりと振ってみる。

 

2曲目以降は激しいダンスナンバーが続き、「これぞVコン~~~!!!」を感じてボルテージMAXに。

 

前半からわりと懐かしい曲が続き、その曲何年振り?みたいなものもあって、その特別感にさっそく泣きかける。これたぶん手拍子しやすい曲を中心に選んだんだろうなと終わったあとに気づき、その気遣いにも涙。

声が出せない中でも煽り担当の岡田さんが腕をグルグル回す意思表示を提案してくれたり、随所でメンバーが手拍子で先導してくれたり、手振りも会場に合わせるようにいつもより大きくゆっくりやってくれたりと愛をビシビシ感じまくる。

 

挨拶パートで井ノ原さんの「こんばんわー!」につられそうになりながらも拍手で応える。ツアーが始まったばかりなことや制約下での開催ということで甘やかしがとにかくすごい。「戸惑いもあると思うけど、みんな合ってるよ」という言葉にどれだけのファンが救われたことだろう。本当にこの人たちを好きになれて、人のあたたかさに触れられて幸せだなと思った。一瞬うるっと来たけどそのまま楽しいトークに展開していったので涙はお預けにした。

 

岡田さんの「懐かしい曲もたくさんやるからね」という盛大な振りからの初期カミ曲、トニ曲の応酬。カミセンはアクロバットあり、トニセンはマイクパフォーマンス、楽器演奏ありでとにかく楽しい。展開の早さに感情が追い付かない。カミセン、トニセン交互に1番~サビ部分だけのメドレー形式だったため、途中からイントロクイズに参加しているような感覚に陥る。本来ならめちゃくちゃ「キャー」が起こっていたんだろうなと思うと少し寂しかったが、声も表情も封じられた今の我々には岡田さんが考えてくれたこの方法でしか感情を伝えられないのでとにかく腕をブン回していた。

 

終始懐かしい曲で終わったトニカミパートの直後、発売されたばかりのアルバム曲が始まるが、知らない人も多かったためか会場のペンライトが宙をさまよう。ただ、たまたまその曲が「分からない」ことをテーマとしたものだったために、不穏なペンライトの動きと見事にマッチしていた。これも狙いどおりだったら震える。

ある曲で花道に縦一列になるフォーメーションがあり、三宅さんが立ち位置を間違えてキョロキョロしているうちに曲が終わるというハプニングが発生。直後のMCでガッツリ井ノ原さんにいじられ軽い喧嘩が勃発(この期に及んで喧嘩とかしてくれるの、あまりに仲が良すぎる)。

 

MCも相変わらずおもしろくて、最後なのにこんなに笑ってていいの?ってくらい笑った。声が出せないから必死で押さえるが、それでも引き笑いが漏れてしまうくらいにはお腹抱えて笑った。まわりもそんな感じで、多少声が漏れてても「面白いからしょうがないよね」的にゆるい空気が流れていた。あと三宅さんがいちいちかわいすぎて各所から「カワイイ、、、」という吐息が聞こえた(おそらく自覚がないけど声に出てしまっているやつ)。

 

MC後は立て続けに新曲が披露され、その表現の豊かさに今回も驚かされた。ミュージカル調にしてみたり、シンプルに踊ってみたり、舞台装置を使ってみたり。舞台装置も今まで見たことがないようなもので、最後の最後まで新しいものを見せてくれる気概に勝手に嬉しくなる。あと衣装替えがビビるほど早い。

 

定番曲のメドレーに入る。お決まりの流れのため、そろそろこの時間が終わることに嫌でも気づいてしまう。トロッコに一人一人乗って会場を周回しながら最高の笑顔で手を振ってくれる6人。少しでも多く回るためなのか、いつもよりトロッコのスピードが早くかなり揺れが激しかった印象。途中で会場内6箇所に設置されたお立ち台へ移動するが、それもまた天井近くまで上がる。近くに来てくれたメンバーを見上げながら、ああまたファンのために無茶してくれているんだなと目頭が熱くなった。

 

このあとのアンコール含めて2曲は、涙が止まらなかった。最後まで笑って終われるんじゃないかと思ったけど、やっぱり無理だった。抑えていた寂しさが一気に流れてしまってどうしようもなかった。しゃくりあげるほど泣いた。それでも6人は笑顔で、会場を包み込むようなやわらかい声で、大きく手を振りながら最後まで歌い続けていた。その姿を見て、この人たちには未練はないんだな、やり切ったんだな、というのを実感した。ステージを後にする背中には「勇退」という言葉がぴったりだった。私も最後の日、11/1には笑顔で「お疲れ様でした」と言えるようになりたい。6人はきっと、ファンが悲しむことなど望んでいないのだから。

 

今回のツアータイトル「groove」。〈集団で高揚し、盛り上がり、躍動すること〉。とてもコロナ禍に付けるようなタイトルではないのではないかと最初は思っていたが、参加してみたらまさにその通りのコンサートだった。盛り上がる術の大半を封じられた今ツアーで、あえてV6がこのタイトルに挑んだ意味。最後のツアーにこのタイトルを付けた意味。そんなことを考えると、また6人に対する愛しさが溢れて止まらなくなるのだった。


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