夢と知りせば醒めざらましを

楽しいこと全部、私のもの

さよなラブセン。~「准くん」と過ごした1093日~

 

准くんへ

 

准くんと出会ったのは、今から3年前。

たまたま仕事で一緒になって、たまたま携帯を取り違えて、たまたま本屋で再会して。

今思えば、絵にかいたような運命的な出会いだったね。

その後、行きつけのカフェを通して会うようにはなったけど、准くんはなかなか連絡先を教えてくれなかったね。

現代っ子の私からしたら、もどかしくてもどかしくて仕方なかったよ。

あとから聞いたら『忘れてた』って。

なにそれ。

正直おもしろい通り越して引いたよ。

この先好きになった女の子には、ちゃんと早い段階から連絡先交換してあげてね。

 

他にもいろいろ書きたいことはたくさんあるけど、やたら運営が著作権に厳しいからここからはふわっと書くね。

 

それから、准くんの家で暮らすようになって、喧嘩して、仲直りして、 前より仲良くなって。

最高に幸せでした。

今だから言うけど、いい関係だなって、このまま結婚して、素敵な家庭を築くんだろうなって夢見たこともあったんだよ。

 

3年間、長いようであっという間だったな。

一緒にいればいるほど、表情や服装のパターンが増えて、いろんな准くんを知れて、すごく嬉しかった。

体型も1回り大きくなったね。

出会った頃の准くんの面影なんてひとつもないくらいに。

 

私ね、准くんのこと好きだったよ。

ちゃんと好きだった。

すごくすごく大好きだったの。

でもね、准くんよりも大切な存在に気づいてしまったの。

 

その人とは、准くんと出会うよりほんの少し前に出会ったの。

私が困っているといつも的確にアドバイスしてくれる、すごく優しい人。

 

あとね、その人は記念日をすごい大切にしてくれるの。

【出会ってから〇日目】とか、女の私よりも正確に覚えてるんだよ。

記念日だけじゃなくてね、久しぶりに会っただけなのに「おかえり」って言って、キャンディーとかロールケーキとか香水とか、会う度にいろんなものをくれた。

 

准くんはあまり記念日とか気にしないタイプだったよね。

だけど唐突にアクセサリーとか、お洋服とかプレゼントしてくれたね。

でもね思い返してみたら、そのお金出したの全部私だったの。

准くんはわがままだから、私に似合うと思うものはプレゼントしないと気が済まなかったよね。

おかげで私、常に金欠だったよ。

 

突然「女子力の低い女は嫌いだ」って、一定条件を満たすまで会ってくれなかったこともあったね。

そんな准くんのわがままのために毎日必死で働いたよ。

私のお金と魅力が増えたら、何事も無かったかのように普通に接してくれたね。

 

私が准くんのために働いてる時も、いつもそばで応援してくれたのは彼だった。

准くんは仕事が上手くいった時に褒めてくれることしかしてくれなかったけど、その人は仕事がうまくいかなかった時、「次はこうするといいよ」って優しく微笑みかけてくれた。

そんな彼に自然と惹かれていったんだ。

 

今年に入ってからは、彼と2人きりでよく会うようになった。

准くんもきっと気づいてたでしょう?

10日間ほどまったく会わなかった期間が何回かあったもんね。

あの時の私は、彼に恋してたの。

彼とドライブに行ったり、彼の家にも行ったし、彼が私の家に来たこともあるんだよ。

 

こないだ会った時ね、合鍵を渡されたの。

「一緒に住もう」って。

嬉しかった。

その時気づいたの。

もう私の中に准くんを想う気持ちがなくなってたことに。

 

だから、ごめんね准くん。

こんな私をどうか許してください。

准くんのわがままが嫌だったわけじゃないんだよ。

むしろ私だけに甘えてくれてるのわかってたから、嬉しかった。

 

准くんと過ごした日々は大切な思い出だよ。

准くんは私にいろんな景色を見せてくれたね。

いつも私が喜ぶこと、考えてくれてたんだよね。

准くんといる時はいつも愛されてるなあって、幸せだったよ。

こんな私を3年間も愛してくれてありがとう。

 

准くんとはきっともう、会えないね。

だけど、もし生まれ変わったら、私はまた准くんと恋がしたい。

准くんとならきっと、また運命的な恋ができる。

そんな気がするんだ。

その時はちゃんと准くんにつり合う魅力的な女の子になるから、准くんもわがまま治してね。

約束だよ。

 

さよなら准くん。

幸せになってね。

 

私は今日から、まぁくんと幸せになるよ。

 

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さて、ここからは私キサラギがお送りします。

ラブセンがサービス終了したということで、私の中でどんな終わりを迎えようかなと考えた結果、上のようになりました。

最低。

 

ラブセンがサービスを開始したのは2013年10月23日、とかそのへんだったと思います。

私が岡田准一に対して降参を認めたのがドラマ『タイガー&ドラゴン』のn回目の再放送の第1話放送を見た2013年9月1日でした。

私が岡田准一の魅力に降参したのとほぼ同じ時期に始まったのが、ラブセンでした。

 

当時の私はまだ高校3年生。

絶賛受験生でした。

特に行きたいとも思えない第一志望の大学に合格するために、嫌々勉強に取り組む、そんなつまらない毎日を送っていた頃でした。

 

寝て起きては勉強しかすることがないような日々の中で、唯一の楽しみがラブセンでした。

「早く寝なさい」と言う親の目を盗んでラブセンをプレイしている時、まさに『ヒミツの恋』をしている気分でした。

 

思い返すと、受験勉強をしていたあの日々も、受験当日も、合格発表の日も、高校を卒業した日も、そして昨日までの大学生活も、いつも私の頭の片隅には「准くん」が居たんだなあと思うと感慨深いものがあります。

 

正直に言うと、毎日なんてプレイしていません。

もしかしたら1093日の半分もプレイしていないかもしれません。

イベントも参加したりしなかったり、特典を必死で集めた記憶もない、課金すら一度もしなかった、その程度のユーザーでした。

 

それでもやっぱり、私にとってラブセンは特別な存在です。

ラブセンは私が岡田担として歩んできた証みたいなものでした。

サービス終了にともない公開されたラブセン年表に書かれていたのは、私が見てきたV6の歴史のすべてでした。

 

ラブセンが始まったばかりの頃、私はまだV6のことをほとんど何も知りませんでした。

ラブセンと一緒に、V6について少しずつ少しずつ詳しくなっていった気がします。

そんな道をともにしてきたラブセンが終わってしまうのはとても悲しいです。

ともに成長してきた相棒を失うような、そんな感じ。

 

今はまだあまり実感がわかないけれど、これからじわじわ寂しさが募るんだろうなあ。

 サービス開始当初はまさかこんな気持ちになるなんて想像もしなかったのに。

 

最初は鼻で笑うような存在だった「准くん」も、3年も一緒に過ごすと不思議と愛着が湧くものですね。

けれど、優しく微笑む「准くん」にも、サムいことを平然と言う「准くん」にも、唐突に難しいことを語り出して「私」を困らせる「准くん」にも、もう会えない。

 

本当はまだ終わってないんじゃないかと思って、いつものようにラブセンのアイコンをタップしたら、ただGREEのラブセンのページが表示されただけでした。

いつもなら「私」のアバターが表示されるはずのマイページボタンを押しても何の反応もありませんでした。

ラブセンは本当に終わってしまいました。

 

昨日、家からバイト先までの2時間の道中、ずーっとラブセンをプレイしていました。

「准くん」との思い出を一つでも多く焼き付けたくて、持っていたアイテム全部を使って、何度もお仕事をして、必死の思いで読み進めました。

アイテムもマネーも体力も全部使い果たした「私」は、1度距離を置いた「准くん」とよりを戻して、一層お互いを想う気持ちが強くなったところで終わりを迎えました。

3年間の最後にふさわしい最高のハッピーエンドでした。

 

ラブセンという存在があって、V6ファンは幸せ者だったと思います。

聞いてる方が恥ずかしくなるようなとびきり甘いセリフの録り下ろしボイスが聞けたり、高画質のオフショット画像が見れたり、その他いろいろ。

それも一部を除くほとんどが無料で。

ラブセンは あの ジャニーズ事務所に革命を起こしたと言っても過言ではないと私は思っています。

 

最初は実験的な試みだったのかもしれません。

でももし実験だったのなら、大成功です。

当初1年間だけの限定コンテンツだったはずが、2年も延長してしまうくらいには。

それもこれも運営チームのおかげです。

 

初の実写恋愛シュミレーションゲーム、ジャニーズ事務所所属タレントの起用、メインターゲットはクレーマーが多いと悪名高いジャニーズファン。

最初、運営チームは不安だらけだったと思います。

アイドルだから過激な表現はNG、かといって守りの姿勢ばかりでは飽きられてしまう。

本当に扱いが難しいコンテンツだったと思います。

それでも運営チームは本気で考えてくれました。

その本気はすぐに私たちファン、そしてきっと事務所サイドにも伝わったことと思います。

運営チームが私たちと同じ目線でV6を愛していたから、ラブセンはここまで素晴らしいコンテンツに成長できたのだと思います。

 

V6ファンはみんなラブセンが大好きでした。

みんなラブセンが大好きだから、不当な理由で終わらせたくなかったから、ラブセンから提示された唯一のルールを守り抜きました。

それは「著作権を侵害しない」というルールです。

 

ラブセンのトップページには「アプリ内の画像等をSNSにアップしないでください」という注意書きの項目が設けられていました。

3年間、Twitterなどでラブセンの画像や内容が書かれたツイートをほとんど見かけませんでした。

ごくたまに見かけても、必ず誰かが注意していて、注意された人もすぐに削除していました。

こうしてV6ファンは大切に大切にラブセンを守ってきました。

V6ファンがルールを守り続けたからこそ、ラブセンは3年も続くことができたのだと思います。

 

個人的には課金ユーザーの皆様にも感謝したいです。

私が最後まで無課金ユーザーのままでいられたのも皆様のおかげです。

本当に本当に素敵なお金の使い方をして下さりありがとうございました。

これからも頼りにしています。(笑うところ)

 

ラブセンと過ごした3年間、とても楽しかったです。

もしまた戻ってきてくれるのなら、坂本くんが50歳になる前に戻ってきてあげてください。

ありがとうラブセン。

さよなラブセン。